「前世なんて、信じていません」──それでも届いた、深い癒しのことば
- Ayako Lux
- 6月13日
- 読了時間: 3分
※これは、実際のヒプノセラピーセッションをもとに、内容を一部ご本人の許可のもと再構成した記録です。
「僕は前世は信じてません」そうおっしゃりながら、ヒプノセラピーのセッションを受けてくださった、ある男性のクライアントさん。
私はこうお伝えしました。「前世を信じるかどうかは重要ではありません。潜在意識に深く入って、そこに何があるのか──たとえそれが想像や空想であっても、それはすべてご自身の心の奥にあるものです。そこに触れることが、“気づきの扉”になるのです。」
彼は少し不安そうに尋ねました。「見えなかったらどうするんですか?」
私は、静かにこうお答えしました。「リラックスして、心を開く準備が整えば、“見えない”ということはありません。必要なものは、必ず心の中に浮かび上がってきます。」
少し安心されたような表情を浮かべ、セッションが始まりました。
潜在意識が見せてくれた風景
催眠に入ってしばらくすると、彼の口から語られたのは、こんな情景でした。
──1872年、イギリス人の男性。紐のついた革靴に、シャツと赤いネクタイ。細身で、ウェーブのかかった茶色い髪。瞳は大きく青い。彼の名はマイケル。
彼は大学で科学を教える講師でした。けれど、何かが行き詰まり、ある日ひとり旅に出た。家族や周囲からふと離れ、ひとりきりでリラックスする時間が必要だったのです。
やがて、その人生は30代後半で終わりを迎えます。病床で──
亡くなった彼がそのとき感じていたのは、こんな思いでした。
「大学で教えるほど頭は良かったけれど、本当は自分は、何も知らなかった。学びたいことを、本当には学んでこなかった。」
とくに、音楽。心を満たす音の世界に、もっと没頭したかった。追求しきれなかった、そのことへの後悔。
そして、現在の自分へ
セッションの中で彼は、こう語りました。
「時々ふらっとその環境から離れたくなるのは、幸せを失うのが怖くて、全部から逃げたくなるから──」
その心の奥にあった想いは、前世とされるその記憶の中に、静かに繋がっていたのです。
そして最後に、ハイヤーセルフからのメッセージが届きました。
「そんなに心配しないで。ちゃんと信じなさい──」
深くリラックスした状態で、そのことばは静かに彼の心へと染み込んでいきました。
信じる/信じないの、その先へ
前世というものを信じていなくても。イメージなのか、潜在意識の記憶なのか、それを明確に区切る必要は、ないのかもしれません。
大切なのは、「その奥にある、自分自身からの声に出会うこと」。
それだけで、心の景色は変わっていくのです。
潜在意識とつながることで、思いもよらない癒しや気づきが訪れることがあります。




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